マンション経営スタート直後は、しばらく苦しい時期がつづきました。
不動産投資で大事なことは数あれど、やはりいかに空室を減らすか、入居率を上げるかこれが最大のポイントです。
私は、最初で大きく躓きましたが、最悪期を過ぎてからは盛り返して、満室経営に持っていくことができました。
どのようにして安定の満室稼働を実現することができたのか振り返ってみたいと思います。
スタートで躓いた経験談は、こちらをご参照ください。
「不動産投資初心者時代の失敗談。マンション経営初期の失敗」
空室が埋まらない大家さん、
これから始める不動産投資家さんに
参考にして欲しいなと思います。
目次
最悪期は空室が1/3以上
マンション経営開始時点で、空室は多くありました。
駅からも遠くなく、部屋の競争力にも自信を持っていたのですが、見事にシーズン外れに募集開始することとなり、大苦戦しました。
購入時がちょうど入居シーズン(12月-2月頃)を終えたところで需要は干上がっていました。
なんとか内覧まではいくものの入居が決まらない。
やっと決まったと思えば、若い入居候補者が親の理解が得られずキャンセル(事前に相談しておいて欲しい)・・・なんてこともありましたし、入居わずか2ヶ月で職場に馴染めず退職、実家に帰るため退去というのもありました。
そんなときに、入居者同士のトラブルもあって1部屋出ていきましたし、悪いことは重なるもので初年度に退去が集中しました。
最悪期は全部屋の1/3以上が空室になり、ローン返済が心配な時期もありました。
毎月手残りがほとんどありません。
これが2年目以降なら多少資金も貯まっているものですが、経営開始直後なので退去集中に耐える資金がありません。
マンション経営はお金があるとリフォーム予算、募集広告費も潤沢に出せるので楽ですが、お金がないとその逆で急速に首が締まります。
ただ、ピンチを脱する方法は、部屋を埋めるしかない。
大家さん1年生でそんな状況に追い込まれました。
空室を埋めるためにしたこと
空室を埋めるには、一時費用をケチらないことが大切と思っています。
ですが、当時の私はマンション経営資金が苦しいにもかかわらず、貯金から手出しはしたくない「不動産のことは不動産のカネで賄う」の一点張りでした。
今でも、「不動産のことは不動産のカネ」でと思っていますが、そこまで追い込まれたらさっさと手出ししたほうが後々よかったと反省しています。
それでは、どのようにして埋めたのか紹介させてもらいます。
管理会社を条件付きで契約
マンション経営初期は、経費節約のため管理会社を契約していませんでした。
週に複数回マンションに出向いて掃除や入居者対応をして、部屋付け業者も自分で回ってとやっていました。
ただ、お金はかかりませんが、一向に部屋が埋まる気配はありません。
そんな時、マンション掃除中に地場の管理会社社長に声を掛けられ、何度か話すうちに仲良くなります。彼としてはそれが営業そのものですが。
ひとしきりこちらの事情を理解したタイミングで、「満室になったら管理契約を任せて欲しい。料金は希望額を言って欲しい。」と提案されます。
満室にできなければ管理契約は成立しませんし、もし満室になったとすると管理料も余裕で捻出できます。
それまでは、自ら部屋付け業者を回り複数社に一般媒介で募集をお願いしていましたが、この管理会社に専任媒介で募集を任せることにしました。
もちろん、この段階では好きな時に見切りを付けられます。
あれこれやってダメだったので、広告費はかからないし、任せてみようと思ったのです。
結果的にあれよあれよという間に空室が埋まり、現在も継続して管理を任せています。
なぜ管理会社はたて続けに入居者を獲得できたのか
なぜ管理会社は短期間で空室を埋められたのか。
単に募集が強いという話ではありません。
管理会社は近隣地域の部屋付け業者を回り、広告費はオーナーから貰う分を入居を決めた部屋付け業者と折半するスタイルを取っています。自社募集だと間口があまりに狭いので、広く網を張ります。
そして、この時は管理会社は自らは募集広告費を受け取らずに、部屋付け業者に全て渡していました。
その為、私は最低限の広告費負担で済んでいたのです。
管理会社からするとタダ働きですが、満室になった段階で管理契約が取れ安定収入につながるのですから、損して得取れといったところです。
また、一時的に既存オーナーの物件よりも優先的に案内を回していたのだと思います。
地場の管理会社は当たり外れが大きいと思いますが、こうした契約の柔軟性やフットワークのよさがあります。
リフォーム(部屋づくり)は手を抜かずにやった
今は、入居者が絶対的に有利な買い手市場です。
気に入らないところがあるとすぐに他の物件に流れていきます。
ここは多少無理しててでも頑張るべきです。
だけど、無尽蔵にカネを使うというのも違う。
最低限やるべきところをしっかりと押さえましょう。
- IHクッキングヒーターの設置
- 電熱式だとその時点で嫌われる可能が高いです。一口2-3万円で交換できます。
- エアコンは綺麗できちんと効くものに
- 年式の古いエアコンは見た目も効きも印象も悪いです。これも入居者は見ています。
- フローリングを綺麗に
- 剥がれていたり、へこみがあったりすると悪印象です。ワックスもかけましょう。
- 壁紙を張り替える
- 少しの曇りで印象が全く異なります。また1面をデザインクロスにするといいです。
これらはどんな入居者もすぐに目に入るポイントで、特に女性はうるさいです。
エアコンは高いので難しいですが、フローリングも部分補修やクッションフロアを採用すれば費用を抑えられます。IHクッキングヒーターはMust、壁紙も高いものにする必要はありません。
私の場合は、エアコンは管理会社から安く譲ってもらいました。
買えない時でもクリーニングという手もあります。
私はリースまで使ってしまった点は失敗でしたが、部屋づくりには家賃の2-3ヶ月分かけてもいいでしょう。
後で全然取り戻せます。とにかく空室のまま放置が一番損です。
どんなに広告費をかけて案内数を増やしても決めるのは入居者です。
商品である部屋を整えることが出発点です。
エントランス部分をクリーンアップ
マンションの入口、エントランスを綺麗にしました。
入居者が内覧に来た際の通り道を全部綺麗にするのです。
とにかく気持ちよく内覧してもらって、好印象で帰す。これに尽きます。
玄関前のタイル、マンション共用部を高圧洗浄しました。
これはお金をかけずにセルフでできます。
それほど古い中古マンションではありませんが、1年放ったらかしただけでタイルは泥が沁みて黒くなりますし、コケも生えます。
これらを手作業でコケをとって、ブラシでこすっていたら大変ですし、目に見える効果はありません。
(実際やりましたが無駄骨。誰も気づきません。)
高圧洗浄を当てるとすぐに汚れが剥がれます。業者に頼む必要もありません。
驚くほど綺麗になります。
参考までに、ケルヒャーを使いました。
内覧の際に見えるところは全部綺麗にする。
という意識でやりました。
一度満室になると余裕ができる
一度満室になった後は、嘘のように余裕ができました。
不動産経営は、入居率が高いか低いかで次元が変わります。
一度満室を獲得してからはゲームを有利に進められるようになりました。
そこからももちろん退去に伴って空室はでていますが、資金に余裕があるのでリフォームにも広告費にもお金がかけられます。
私は、任せっぱなしではなく、しっかり自分で把握したい主義なので見回りもしますし、入居者のこともある程度把握しています。
不動産のことは手放しで楽をしているという訳ではありませんが、空室の心配はとても少なくなり随分安心できるようになりました。
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