2019年3月3日発刊の日経ヴェリタスにて、2019年アナリストランキングが発表されています。
今回は大和証券が10年ぶりの首位。以下みずほ証券、野村証券と僅差で続いています。
日系優位、個別セクターでは上位陣の入れ替わりが少ない結果となりました。
参考記事>>>
目次
証券会社別ランキング
証券会社別のランキングは以下の結果となりました。
各アナリストの獲得点数を合計、会社別に集計、ランキングされています。
括弧内は前年順位
1.大和証券グループ(3) 得点:13881 アナリスト数:44
2.みずほ証券(2) 得点:13492 アナリスト数:38
3.野村證券(1) 得点:12798 アナリスト数:38
4.SMBC日興証券(4) 得点:12072 アナリスト数:34
2.みずほ証券(2) 得点:13492 アナリスト数:38
3.野村證券(1) 得点:12798 アナリスト数:38
4.SMBC日興証券(4) 得点:12072 アナリスト数:34
5.三菱UFJモルガン・スタンレー証券(5) 得点:7777 アナリスト数:35
6.JPモルガン証券(6) 得点:3750 アナリスト数:16
7.岡三証券(10) 得点:2267 アナリスト数:18
8.UBS証券(8) 得点:2247 アナリスト数:17
9.シティグループ証券(7) 得点:2193 アナリスト数:14
10.東海東京調査センター(9) 得点:1891 アナリスト数:17
6.JPモルガン証券(6) 得点:3750 アナリスト数:16
7.岡三証券(10) 得点:2267 アナリスト数:18
8.UBS証券(8) 得点:2247 アナリスト数:17
9.シティグループ証券(7) 得点:2193 アナリスト数:14
10.東海東京調査センター(9) 得点:1891 アナリスト数:17
日経ヴェリタスより引用
大和証券が幅広く得点を取って首位に出ました。
個別セクター1位の数はみずほの9人に次いで、SMBC日興と同数の7人。
次点の野村が6人ですのでここではあまり差がついていません。
得票アナリスト数が44人とみずほ、野村の38人を上回っており、相対的に層が厚くなったことが大きいですね。
日系の中では、三菱UFJMSが得点が低く、得票アナリスト数は遜色ないものの個別セクター1位は一人だけ。劣勢に映りますが、あまりランキングには注力しない方針としたのかも知れませんね。
また、下記全セクターひっくるめたアナリスト総合ランキングです。
【アナリスト総合ランキング】
括弧内は前年順位
1.村木正雄(3) ドイツ
2.山田幹也(5) みずほ
3.小場啓司(4) 三菱UFJMS
4.渡辺英克(2) みずほ
5.斎藤克史(1) 野村
日経ヴェリタスより引用
業種別ランキング①:産業用電子機器~化学・繊維
各セクター別のトップ5を列挙していきます。
順位、氏名、(前年順位)、所属の順です。敬称略。
【産業用電子機器】
1.山崎雅也(1) 野村
2.田中健士(2) みずほ
3.西村和哉(7) 大和
4.安井健二(3) UBS
5.宮本武郎(4) 三菱UFJMS
山崎氏(50歳)は9年連続首位。一貫して野村に在籍。
【家電・AV機器】
1.中根康夫(1) みずほ
2.桂竜輔(3) SMBC日興
3.岡崎優(4) 野村
4.綾田純也(2) ドイツ
5.栄哲史(-) 大和
中根氏(51歳)は4年連続首位。以前はドイツ証券等に所属。
【電子部品】
1.佐渡拓実(1) 大和
2.秋月学(2) 野村
3.後藤文秀(4) みずほ
4.内野晃彦(3) 三菱UFJMS
5.渡辺洋治(5) SMBC日興
佐渡氏(50歳)は11年連続首位。一貫して大和所属。
【自動車】
1.箱守英治(1) 大和
2.桾本将隆(2) 野村
3.岸本章(3) JPモルガン
4.湯沢康太(4) ゴールドマンサックス
5.大畑友紀(-) みずほ
箱守氏(44歳)は3年連続首位。一貫して大和所属。
【自動車部品】
1.坂牧史郎(2) 大和
2.松本邦裕(1) SMBC日興
3.坂口大陸(3) みずほ
4.山岡久紘(5) 野村
5.岩井徹(4) 三菱UFJMS
坂牧氏(42歳)が前年2位から首位。一貫して大和所属。
【医薬品・ヘルスケア】
1.橋口和明(3) 大和
2.渡辺英克(2) みずほ
3.山口秀丸(1) シティグループ
4.中沢安弘(5) SMBC日興
4.甲谷宗也(6) 野村
橋口氏(40歳)が前年3位から首位。以前はいちよし、日興に所属。
※4位は同率
【トイレタリー・化粧品】
1.佐藤和佳子(1) みずほ
2.広住勝郎(3) 大和
3.角田律子(4) JPモルガン
4.川本久恵(2) UBS
5.宮迫光子(7) ジェフリーズ
佐藤氏が3年連続首位。以前は住友信託所属。セクターの特徴か女性が多いです。
【化学・繊維】
1.山田幹也(3) みずほ
2.池田篤(1) シティグループ
3.梅林秀光(5) 大和
4.岡嵜茂樹(2) 野村
5.竹内忍(4) SMBC日興
山田氏(54歳)が前年3年から首位。以前はゴールドマンサックス等に所属。
以上、日経ヴェリタスより引用
業種別ランキング②:ガラス・紙パ~小売り
つづけてセクター別のトップ5を第2章を列挙していきます。
順位、氏名、(前年順位)、所属の順です。敬称略。
【ガラス・紙パ・その他素材】
1.平川教嗣(5) 大和
2.佐藤有(-) SMBC日興
3.河野孝臣(1) 野村
4.松田洋(3) みずほ
5.桑原明貴子(2) メリルリンチ
平川氏(36歳)が前年5位から首位。以前は岡三証券に所属。
【鉄鋼・非鉄】
1.山口敦(2) SMBC日興
1.山口敦(2) SMBC日興
2.松本裕司(1) 野村
3.尾崎慎一郎(4) 大和
4.黒坂慶樹(3) 三菱UFJMS
5.鈴木博行(7) みずほ
山口氏(53歳)が前年2位から首位。以前は岡三証券、UBSに所属。
【精密機械・半導体製造装置】
1.和田木哲哉(1) 野村
2.小宮知希(5) 三菱UFJMS
3.芝野正紘(2) シティグループ
4.中名生正弘(4) ジェフリーズ
5.杉浦徹(6) 大和
和田木氏(50歳)が3年連続首位。一貫して野村所属。
【機械、造船・プラント】
1.斎藤克史(1) 野村
2.田井宏介(2) 大和
3.佐野友彦(5) JPモルガン
4.大平光行(4) 東海東京
5.若栄正宣(9) みずほ
斎藤氏(53歳)が3年連続首位。一貫して野村所属。
【食品】
1.高木直実(2) SMBC日興
1.高木直実(2) SMBC日興
2.佐治広(1) みずほ
3.守田誠(4) 大和
4.藤原悟史(3) 野村
5.角山智信(6) 三菱UFJMS
高木氏が前年2位から首位。以前はJPモルガン、UBS等所属。
【銀行】
1.中村真一郎(2) SMBC日興
1.中村真一郎(2) SMBC日興
2.高宮健(1) 野村
3.松野真央樹(4) みずほ
4.山田能伸(3) ドイツ
5.高井晃(5) 大和
中村氏(42歳)が前年2位から首位。以前は東京三菱銀行、野村所属。
【証券・保険・その他金融】
1.村木正雄(1) ドイツ
2.辻野菜摘(2) 三菱UFJMS
3.渡辺和樹(4) 大和
3.渡辺和樹(4) 大和
4.佐藤耕喜(7) みずほ
5.丹羽孝一(5) シティグループ
村木氏(42歳)が12年連続首位。以前は大和所属。42歳にして12年連続首位です。
【小売り】
1.小場啓司(1) 三菱UFJMS
2.高橋俊雄(2) みずほ
3.金森都(4) SMBC日興
4.津田和徳(6) 大和
5.風早隆弘(3) ドイツ
小場氏(52歳)が4年連続首位。一貫して三菱所属。
以上、日経ヴェリタスより引用
業種別ランキング③:商社~インターネット・ゲーム
つづけてセクター別のトップ5を3章目列挙していきます。
順位、氏名、(前年順位)、所属の順です。敬称略。
【商社】
1.森本晃(1) SMBC日興
2.成田康浩(2) 野村
3.永野雅幸(3) 三菱UFJMS
4.阿部聖史(6) 大和
5.森和久(4) JPモルガン
森本氏(36歳)が2年連続首位。以前はモルガンスタンレー所属。
【建設】
1.前川健太郎(1) 野村
2.寺岡秀明(4) 大和
3.川島宏樹(3) SMBC日興
2.寺岡秀明(4) 大和
3.川島宏樹(3) SMBC日興
4.栗原英明(6) 東海東京
5.八木亮(-) 三菱UFJMS
前川氏(41歳)が3年連続首位。一貫して野村所属。
【住宅・不動産】
1.橋本嘉寛(2) みずほ
2.田沢淳一(5) SMBC日興
3.姉川俊幸(4) 三菱UFJMS
4.福島大輔(3) 野村
5.沖野登史彦(1) UBS
橋本氏が前年2位から首位。以前は山一、メリルリンチ、大東建託に所属。
【電力・ガス・石油】
1.新家法昌(1) みずほ
2.西川周作(2) 大和
3.荻野零児(4) 三菱UFJMS
3.荻野零児(4) 三菱UFJMS
4.松本繁季(3) 野村
5.山崎慎一(6) 岡三
新家氏(41歳)が6年連続首位。一貫してみずほ所属。
【運輸・倉庫】
1.長谷川浩史(1) SMBC日興
2.鈴木克彦(2) みずほ
3.一柳創(3) 大和
4.姫野良太(5) JPモルガン
5.広兼賢治(4) 野村
長谷川氏(30歳)が2年連続首位。一貫してSMBC日興所属。最も若手。
【通信】
1.安藤義夫(1) 大和
2.菊池悟(3) SMBC日興
3.増野大作(2) 野村
4.田中秀明(4) 三菱UFJMS
5.高橋圭(5) UBS
安藤氏(55歳)が2年連続首位。以前は野村、ゴールドマン所属。
【放送・広告】
1.岩佐慎介(1) みずほ
2.長尾佳尚(2) 野村
3.石原太郎(3) 大和
4.前田栄二(4) SMBC日興
5.村上宏俊(6) 三菱UFJMS
岩佐氏(46歳)が7年連続首位。以前は野村所属。
【インターネット・ゲーム】
1.小山武史(1) みずほ
2.森はるか(2) JPモルガン
3.森田正司(3) 岡三
4.岩佐慎介(15) 三菱UFJMS
5.長尾佳尚(8) 野村
小山氏(48歳)が5年連続首位。以前はドイツ証券所属。
以上、日経ヴェリタスより引用
業種別ランキング④:ビジネスソリューション~エコノミスト
つづけてセクター別のトップ5を4章目列挙していきます。
順位、氏名、(前年順位)、所属の順です。敬称略。
【ビジネスソリューション】
1.田中誓(1) 野村
2.菊池悟(2) SMBC日興
3.上野真(4) 大和
4.田中秀明(3) 三菱UFJMS
5.堀雄介(5) みずほ
田中氏(38歳)が3年連続首位。一貫して野村所属。
【レジャー・アミューズメント】
1.山村淳子(1) 野村
2.村上宏俊(3) 三菱UFJMS
3.森田正司(2) 岡三
4.小山武史(5) みずほ
4.小山武史(5) みずほ
5.石原太郎(4) 大和
山村氏が2年連続首位。一貫して野村所属。
【中・小型株】
1.古島次郎(3) 大和
2.渡辺英克(1) みずほ
3.新井勝巳(5) 野村
4.長谷川義人(4) 三菱UFJMS
5.三浦勇介(2) 大和
古島氏(51歳)が前年3位から首位。一貫して野村所属。
【REIT】
1.鳥井裕史(1) SMBC日興
2.荒木智浩(2) 野村
3.大村恒平(3) 大和
4.大畠陽介(4) みずほ
5.石井翔大(-) 三菱UFJMS
鳥井氏(40歳)が4年連続首位。以前は大和所属。
【ストラテジスト】
1.菊地正俊(1) みずほ
2.阪上亮太(2) JPモルガン
3.宮島秀直(4) パルナッソス・インベストメント・ストラテジーズ
4.圷正嗣(3) SMBC日興
5.松浦寿雄(5) 野村
菊地氏(56歳)が3年連続首位。以前は大和、メリルリンチ所属。
【テクニカル分析】
1.吉野豊(2) SMBC日興
1.吉野豊(2) SMBC日興
2.木野内栄治(1) 大和
3.宮田直彦(3) 三菱UFJMS
4.三浦豊(5) みずほ
5.鈴木誠一(4) 東海東京
5.鈴木誠一(4) 東海東京
吉野氏(54歳)が前年2位から首位。日興証券、日興ソロモンスミスバーニーを経て現任。
※前年は市場・制度分析アナリストのカテゴリー。
【クオンツ】
1.永吉勇人(1) みずほ
2.伊藤桂一(3) SMBC日興
3.古川真(4) 三菱UFJMS
4.村上昭博(2) 野村
5.橋本純一(6) 大和
永吉氏(45歳)が2年連続首位。以前は大和、メリルリンチに所属。
以上、日経ヴェリタスより引用
アナリストランキング総評
前年までと同様に日系5社での争いが続くかたちとなりました。
どのセクターもあまり上位アナリストの顔ぶれは変わらず、上位5人の中で入れ替わっている業種がほとんどです。
そんな中でも大和が上位5名の中に割って入るアナリストが何名かおり、この層の広がりが会社別ランキングに大きく影響したのでしょう。
総得点が前年よりもボリュームダウンしているように思われますが、景気鈍化のシグナルが強くなってきいることから、やや業界規模自体も縮小気味なのでしょうか。
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