投資初心者からベテラン投資家まで、今すぐ用意して欲しい必須ツールを紹介。
お金もほんの少ししかかからない。
これだけあれば、プロ投資家にも見劣りしない。
基本的だけどこれだけあれば十分な戦利品を列挙する。
目次
株式投資必須ツール①:基本の「き」は日経新聞
まず、基本として日本経済新聞。
いきなり有料のもので申し訳ないが、これは欠かせない。
日経新聞の一面トップ記事、三面のメイン記事の解説、投資情報欄、マーケット総合欄だけでも毎日見ると変わってくる。金融マンにしても、これがきちんと出来ているかだけでも優劣が判断できる。
基本中の基本だが、それだけに非常に大切である。
個人投資家にも流し読みで構わないので、毎日見て欲しい。
その時々の主要トピックはもちろんのこと、金融政策の大まかな流れは把握しておきたい。
日銀、FRBは金融政策を引き締めたいのか或いは緩和方向なのか。
それによって株価、為替にはどんな力がかかるのか。
株式市場は美人投票であるので、多くの人はどうなると思っているのか、大方の予想はどこを向いているのかを把握しておかなくては投資行動は決められない。
いい銘柄に投資すれば儲かるのではなく、皆がいいと思う銘柄を人よりワンテンポ早く買うことで儲かるのである。
自分だけがその銘柄の良さを知っていても儲からないので、大勢が何を考えているかを知っておかなくてはならない。
これには、日経新聞がもっとも手っ取り早い。
一般紙やネットで代用する手もあるが、日経新聞1枚あったほうが効率的だ。
たくさんの面を見るのは大変なので、一面、三面、投資情報、マーケット総合欄を見て欲しい。
一面、三面にはその日の主要記事、投資情報欄には企業決算など、マーケット総合欄は前日の相場解説、マーケットでホットになっているトピック等が解説されている。
定期購読すると一月5,000円弱、バラで買うと一部180円程度である。
安くもないが、勉強代としては悪くない。
紙が読み心地がいいが、電子版も便利だ。
株式投資必須ツール②:会社四季報で銘柄情報の要点はオールクリア
会社四季報も有料だが3ヶ月に一回で2,300円ほどだ。
これも基本だが、非常に優れモノである。
1銘柄半ページで記載されているが、これだけでポイントが全て網羅されている。
半ページをチェックするだけでどんな企業なのかイメージができあがる。
面倒に思うかも知れないが、ホームページを見たり、ググったりするよりもはるかに楽である。
調べる際にもまず四季報に目を通してから調べる。
そのほうが早く頭に入る。
銘柄の特徴、主な事業内容とその割合、直近業績の方向性、トピック、株主構成、数年間の業績推移、1-2期後までの業績予想、財務状況、取引先、比較企業等々が綺麗に纏まっている。
必要なものが揃っていて、いらないものが全くない。完璧なまとめ方だと何度も見ても感心する。
最初から全部わからないだろうが、まずは分かるところだけでいいので読んで欲しい。
銘柄の特徴、業績の好不調、トピックなどは簡潔に文章で書いてあるので誰にでも分かる。
財務情報などは知識がいるだろうが後々でいいし、それこそ担当金融マンに聞いてみよう。
きちんと回答できなければ、担当者チェンジだ。
とにかく分かるところだけでもいいので、辞書のように引いてみるクセをつける。
英単語でも品詞が分からなくても、意味くらいは中一でも引けるし、これを繰り返すことで知識のボリュームが出てくるのだ。
モノ好きの方は、四季報を全部読んでみるのもいい。
「あの人辞書読んでる。。本と勘違いしてるんじゃないか。」と多少キモがられるかも知れないが、世界が広がるし、銘柄発掘には非常に力を発揮する。
株式投資必須ツール③:TDnet(適時開示情報サービス)で企業公表情報をチェック
上場企業の開示情報をまとめて見られる便利サイトがある。
東証が運営しているもので誰でも無料で見られる。
特に決算発表シーズンにはここで一覧で出てくるのでまとめてチェックに便利である。
企業ホームページで1社づつみていくよりも効率がいい。
決算書や決算説明資料、配当額などの財務関連のほか、重要な事項が開示される。
上場企業には東証から一定の重要情報については開示義務が課せられていて、それがこのサイトに集約されるのだ。
保有銘柄や気になる銘柄の動向、決算はチェックしておきたい。
(銘柄コードで検索したりもできる。)
初心者は決算書などは見ても分からないと思うが、そこも分かる範囲でみてみよう。
決算説明資料のほうが見やすいし、増益か減益か、調子いいのか悪いのか雰囲気だけでも感じてみるという意識が大切だ。
そして、ある程度の大きさの企業であれば翌日の日経新聞投資情報欄に記事が出るので、そこでもどう書かれているか比べてみよう。
TDnetについては、市場関係者や機関投資家も見ている。
(若手が纏めて、チェックさせられていたりもする。)
プロが使うツールだが、誰でも見れるのだ。
株式投資必須ツール④:EDINET(有価証券情報開示システム)で銘柄の詳細チェック
金融庁の有価証券情報の開示サイトで
EDINETがある。
EDINETがある。
企業の詳細が書かれている有価証券報告書や大株主の保有動向が記載された大量保有報告書等が閲覧できる。
これも誰でも無料で見ることができる。
とりあえずブックマークしておこう。
有価証券報告書は慣れていないとなかなかシンドイがその企業の情報が事細かに書かれている。
会社四季報にサマライズされている内容もこれがもとになっている。
資本市場で仕事をしている人や事業会社の財務部向けの資料ではあるが、
財務、会計知識がなくても読める箇所は多い。
基本、四季報でフォローしておけば十分だが、勉強がてらトライしてみるのもいいだろう。
大量保有報告書はよく話題にのぼるので聞いたことがあるのではないだろうか。
5%以上の保有者の売買が届けられた書類だ。
銘柄の需給に影響を及ぼしたり、場合によってはアクティビストファンドが大株主で登場してきたりといったことも開示される。
大きなトピックになるときは翌日の日経新聞でも書かれることが多いので、こちらでチェックしておけばいいだろう。
株式投資必須ツール⑤:無料情報サイト「トレーダーズウェブ」
投資家たるもの、経済指標のスケジュールや日々の市況動向を押さえておきたいところである。
そこで、無料で使いやすいウェブサイトがある。
トレーダーズウェブは、国内外市場の概況から経済スケジュール、増資やIPO情報、信用需給等々まで無料で閲覧できる。
騰落ランキングやスクリーニング機能までついていて、無料にも関わらず基本は網羅されている。
非常に使えるウェブサイト、これでタダでいいのというレベル。
朝、夕のマーケット情報チェックはもちろん日中にも動意銘柄情報が流れてくる。
パソコンの前にいるときは、ネット証券のトレーディングページと一緒でこのサイトは開きっぱなしにしておこう。
余談だが、運営しているのは上場会社(8704)トレイダーズホールディングスである。FXなどをやっている。
念の為、私は回し者でもなければ、彼らが儲かっても一円にもならないことを断っておく・・・
プロ投資家の高額ツール:Bloomberg、ロイター、Quickなど
基本的にお金があまりかからないツールを紹介してきたが、プロ投資家は特別なものを使っているのではと思う方も多いだろう。
そこで参考に代表的なものを紹介してみたい。
何を使っているかと言えば、ちょっと高級な株価閲覧システム(端末)と思っていただいて相違ない。
市場関係者、機関投資家に一番好まれているのがBloomberg。
ちょっと操作が難しいが慣れると物凄くいい。そしてすごーく高い。利用料一ヶ月20万円程度する。
グローバルの株、為替、金利、コモディティなどがリアルタイムで見られることはもちろん、アクセスできる金融情報の幅が広いのだ。例えば指数の構成ウエイトとかニッケル在庫とか、あまり一般的でないものの情報も得られる。エクセルに色んなデータを落とし込んで分析もできたりする。
ロイターを使っている人もちらほらいる。
これもBloomebergにはやや及ばないが多くの金融指標、マーケット情報にアクセスできる。
分析上のユーザビリティも悪くない。利用料はBloombergより少し安い。
Quickを使っている人は結構たくさんいる。Quickは日経グループである。
その名の通りでマーケット情報の反映は一番早い。
同じ銘柄の株価でも0コンマ数秒Quickが早いと思う。
こちらは廉価版から上位端末まであるが、基本的に料金が安いのが一番の特徴。
大口契約になるほど安くなるが、金融大手は1端末あたり月数万円程度で利用していると思われる。
こちらは、廉価版端末は証券会社の支店にもあることが多いので、店頭でみたことがある人も多いだろう。アクセスできる情報に限りがあるが、安価で使いやすい。
その他は、機関投資家のもとには各証券会社のアナリストレポートが提供されている。
あとは比較的細々としたもの。
プロ投資家は高級な端末こそ使っているものの、デスク上に特別なものが溢れているわけではない。
企業取材を頻繁に行ったりはするが、当然ながらインサイダー情報に触れている訳ではないし、基本は公開されている情報から分析をして投資に結びつけているのだ。
確かに便利で効率的、本業として投資ができるけど、超特別なものがあるわけではない。
株式投資必須ツールまとめ
- 日経新聞で基本的情報に毎日触れよう。大局を把握する。
- 銘柄基本情報は会社四季報でポイントが押さえられる。めくるほど知識のボリュームが増す。
- TDnetでタイムリーに公開情報をチェックできる。決算シーズンなどは纏めてチェック。分かるものから見てみよう。とりあえずブックマーク。
- EDINETで銘柄の詳細情報にアクセスできる。有価証券報告書で企業の詳細。大量保有報告書で大口売買動向、大口株主の入れ替わりなどを見られる。難しいかも知れないが、とりあえずブックマーク。
- 無料情報サイト「トレーダーズウェブ」はとても使い勝手がいい。開きっぱなしにしてマーケット情報ツールとして利用しよう。
- プロ投資家は高級端末を利用している。企業取材ができるし、アナリストレポートも見られる。しかし、それ以上に何か特別なインフラを持っているわけではない。
株式投資は、誰でも揃えられるツールで十分に勝負できる。
戦利品は基本的なものだけでいい。鍛錬を続けた人が上級者になっていくのである。
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