株価が10倍になる銘柄。
誰もが憧れるいわゆるテンバガーの特徴を分析してみたい。
テンバガー銘柄の特徴
2013年1月からの2017年9月27日迄の期間で株価上昇率をランキングしたところ
この期間でテンバガーは45銘柄あった。
顔ぶれを見ていくと、
テンバガー銘柄は総じて、ROEが高い、時流に乗る銘柄や自らトレンドを作り出した銘柄、また相対的に非製造業が多いといった特徴があるように思う。
ROEが高い銘柄
上昇率上位の顔ぶれにテンバガー45銘柄の特徴がよく表れているので、こちらを見ながら説明したい。
以下に2013年から2017年9月までの株価上昇率トップテンを並べてみた。
まず、これらの銘柄のROEを確認頂きたいが、総じてかなりの高水準であることがわかる。
一般的にROE8%程度でPBR1倍程度の株価水準に収斂する傾向があり、資本効率の合格ラインと言われるがそれをはるかに上回る。
昨今のROE革命では、日本市場全体として8%を目指しに行っているところであるが、テンバガー銘柄は全く別次元にある。
注意点として、自己資本が少ない銘柄は利益創出力が低くともROEが高く出てしまうので、その点は留意が必要だが、テンバガー銘柄は自己資本もしっかりと充実していながら、ROEが高い銘柄が多い。
高ROEの要因となっているのは、利益率の高さや資産1単位あたりに売上規模の大きさだと考えられる。
効率よく稼ぐ会社が多いのである。
時流に乗っている・自らトレンドつくる銘柄
次に、時流に乗っている銘柄、自らトレンドをつくる銘柄という点で見ると、
人材派遣のディップ、アウトソーシングは人手不足を背景に派遣需要は逼迫が続いている。
人材関連銘柄の高値継続は説明不要だろう。
マルマエ、平田機工、トリケミカル研究所は、IOT、スマートデバイスの高度化等を背景に世界的な半導体需要の活発さ、自動車関連の好調継続の流れに乗って、需要が拡大してきた銘柄だ。
また、ペッパーフードサービスは、「いきなりステーキ」を運営する。
先入観を取り払いステーキの立ち食いを流行らせた自らトレンドを作り出した銘柄だ。
ライザップグループは、お客を厳しく鍛えてでも結果にコミットすることでウケており、他のスポーツジムとは一線を画すやり方だ。
業種別ではサービス業、情報・通信業が多い傾向
また、テンバガー45銘柄を業種別にランキングしたところ、
- サービス業14社
- 情報・通信業8社
- 卸売業4社
- 機械4社
- 電気機器4社
- 小売業3社
- 化学2社
- 食料品2社
- 証券・商品先物業1社
- 不動産業1社
- 建設業1社
- その他金融1社
という結果になった。
(2017年9月時点)
サービス、情報・通信、卸売だけでも26社とテンバガー全体の過半を超える。
近年はモノよりもサービスやシステムのほうが差別化が効きやすいことやこれらの業種は設備を抱えていない分、総資産が軽く、経営効率が高くなり易いことが要因だろう。
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